年間、いろんな展覧会を見に行っていますが、
行ったことと、あの作品をみたような気がする…
くらいしか覚えていなくて、すぐ記憶から消えます。
行ったことすら忘れていることもあり。
嗚呼、刹那主義。
だから、他でもない自分のために、できるだけレビューを書こうと思います。
もうすでに終わってしまいましたが、東京国立博物館で開催された
「春日大社 千年の至宝」展について。
「春日権現験記絵」の素晴らしさに心を奪われました。
鎌倉時代に高階隆兼が描いた作品。
日本美術史上、屈指の優品だと思います。
もうね、筆づかいが、線が素晴らしいのなんのって。
鹿の毛並みを見ると、絵だけど鹿を触っているような感覚になる。
質感まで表現されている。
写真で見てもこの感触はわからなかった。
実物の持つ力って、こういうところだよなぁ。と突きつけられました。
次はいつ拝見できるのか。
生きている間にもう一度、見ることが叶いますように。