一年前に息子の心臓手術をしてくれた先生が
最近テレビ番組で特集されていました。
日本の病院で定年退職を迎える直前に、海外の病院からヘッドハンティングを受け、
渡航し、新たなチャレンジをしているという内容です。
心臓血管外科の世界では知らない人がいないほど
世界に名を馳せた名医でありながら、
周囲に対して偉ぶったり上から目線だったりしないのが、本当に素晴らしい。
新しい環境に馴染もうと努力されているご様子でした。
(どなたかバレバレですね…)
印象深かったのが、
「日本の国立大学は65歳で定年。
一番脂が乗り切っている時期に辞めなければいけない」
という発言。…すごい名言だなぁ。。。
気力や体力が常人とは違うのかもしれませんが、
先入観や常識を根本から覆す発言です。
自分のやってることの生ぬるさたるや。
と恥ずかしくもなり。
もっと脇目をふらずやりきれるところまでやりきって、
極めることを純粋に追い求めてもいいのではないか。
勝手ながら、そんな激励を感じました。
いやぁ、ね、組織の中で肩書きだの出世だの
つまらないパワーバランスとかパワハラとか、そんな人間関係で
疲弊しているのは勿体無いんですよ。
課長・部長・社長など長がつく人になるのは簡単だけど
者がつく人になるのは難しい。ってどこかで聞きました。
医者とか学者とかね。
話を戻して。
思い返すと、息子は珍しい心疾患で、どう対処したらいいかわからず、
セカンドオピニオンを求めて先生のところに相談に行きました。
「シンプル!手術!2週間で退院や」
と部屋に入るなり即答。
それまで出口が見えない鬱々とした気分だったのが、
相談時間の30分足らずで不安は吹っ飛び、
この先生にすべてをお任せしよう、と転院と手術を決心したのでした。
手術後も、
「この子はこれで完治」
と言い切ってもらって、本当に感謝をどう表していいか戸惑うほど。
手術前、かかりつけの病院の先生たちも、
「2週間で退院はさすがにないやろ〜。ちょっと言い過ぎかな」
なんて言っていたのですが、転院してからジャスト2週間で退院しました。
人工心肺を使っての、心臓を止めての手術でしたが、
手術当日にもう人工呼吸器も抜管していたくらいで。回復も早かったです。
退職前に手術を受けることができて、本当にラッキーでした。
これからも年に8回帰国して、手術されるとのこと。
日本でもまだまだ先生に手術をしてもらえる子がいる事に安堵しました。
先生に救っていただいた命は、すくすくと大きくなっています。
大切に育てていきたいと思います。